凡例:緑字は訳注 薄紫字は音源に関する注
グルノーブル発、1832年8月20日月曜日
アンベール・フェラン宛
大切な友よ、
来る水曜日の正午、レ・ザブレ(les Abrets[グルノーブルとベレーの概ね中間にある町])に向けてここを発ち、夜8時、現地に着く。だから、貴君がもし木曜の朝に迎えに来てくれられるならば、すべてうまくいくだろう。そうでない場合、ベレーまで歩いていく。暑さに挑むことに関しては、僕はもう先だって、午前10時にラ・コートを出て当地まで歩いた経験がある。イタリアの陽光に焼かれて赤銅色になった僕を、貴君は見るだろう。
さようなら、a riveder lo[イタリア語。ただし、「A rivederci. (さようなら)」又は「Arrivederci.(同)」とすべきところか]。
H.ベルリオーズ(了)[書簡全集286]