音源
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検索キーワード: La damnation de Faust - 訳者のリファレンス
(CD)
トマス・モーザー(テノール)、ジョゼ・ヴァン・ダム(バリトン)、スーザン・グレアム(メゾ・ソプラノ)、フレデリック・カトン(バス)、ケント・ナガノ指揮、リヨン歌劇場オーケストラ、リヨン歌劇場合唱団 / Thomas Moser(tenor),Susan Graham(mezzo soprano),José Van Dam(baritone),Frédéric Caton(bass), Kent Nagano(conductor), Cœur et orchestre de l’Opéra de Lyon, Erato(1994)
同一音源:全集CD10、11ニコライ・ゲッダ、ジュール・バスタン、ジョゼフィン・ヴィージー、リチャード・ヴァン・アレン、コリン・デイヴィス指揮、ロンドン交響楽団、/ Nocolai Gedda, Jules Bastin, Josephine Veasay, Richard Van Allen, Colin Davis(conductor), London Symphony Orchestra, London Symphony Orchestra Chorus, Philips(1973)
スチュアート・バロウズ、ドナルド・マッキンタイヤー、エディット・マティス、トマス・ボール、小沢征爾指揮、ボストン交響楽団、タングルウッド音楽祭合唱団 / Stuart Burrows, Donald McIntyre, Edith Mathis, Thomas Paul, Seiji Ozawa(conductor), Boston Symphony Orchestra, Tanglewood Festival Chorus, Deutsche Grammophon(1973)
(DVD)
キース・ルイス、ジョゼ・ヴァン・ダム、アンネ・ゾフィー・フォン・オッター、ピーター・ルイス、ゲオルク・ショルティ指揮、シカゴ交響楽団、同合唱団 / Keith Lewis, José Van Dam, Anne Sofie von Otter, Peter Rose, Georg Solti(conductor), Chicago Symphony Chorus and Orchetra, Art Hous Music(1989)[演奏会形式]
作品
一見、オペラを思わせる台本ですが、オペラ劇場ではなく、コンサート・ホールで、演奏会形式で上演することが想定された作品です。
物語は、冒頭から第2部の終わりまでの間だけでも、「ハンガリーの平原」 →「北ドイツのファウストの書斎」 →「ライプツィヒのアウエルバッハの酒場」 →「エルベ川のほとりの木立と草原」 →マルガリータの住む町というように、急速で大きな場面転換を行いつつ、進んでいきます。同様に、第3部から第4部にかけても、マルガリータの部屋 →彼女の家の前の通り →再びマルガリータの部屋 →一定期間経過後のマルガリータの部屋 →森と洞窟 →マルガリータ救出のための騎行 →地獄 →天国と、大きな場所的、時間的な変化があります。
作者ベルリオーズは、聴き手に対し、こうした壮大な舞台の変転を、自らのイマジネーションで視覚化しつつ、音楽を聴くことを期待しています。「音楽は、劇場の中では広げきれない、広い翼を持っている」という彼の言葉(注)のとおり、物語の情景を「心の目」(mind’s eye、心眼)で見ながら、聴くように作られた作品なのです。とはいえ、今日では、映像技術をはじめ、現代の進んだ技術を駆使して、効果的な舞台化がなされることも、しばしばあります。
注/1834年9月、友人(アンベール・フェラン)への手紙