凡例:緑字は訳注 薄紫字は音源に関する注
パリ発、1828年8月29日
アンベール・フェラン宛
親愛なフェラン君、
僕は、明日、ラ・コートへ発つ。3年の別離を経て、ついに両親と再会する。貴君が僕との[再会の]約束を果たしてくれることに関しても、何ら問題はないはずだと思っている。来月中に貴君に会えることを楽しみにしている。9月26日には、必ず[パリに向け]必ず帰路に就く必要がある。だから、できるだけ早く、ラ・コートに来る手はずを整えてくれたまえ。ただし、旅行の一週間前には、予定を知らせて欲しい。そうでないと、ちょうどその時期にグルノーブルに出掛けてしまっている可能性があるからね。
ブロワにいるオーギュストも、再会のためラ・コートに来ることを、約束してくれている。貴君らが、ベリーかリヨンから、一緒に旅行できるように、貴君と打ち合わせることを、彼に手紙で勧めるつもりだ。うまく手はずが整って、貴君らが同時に当地入りできることを、僕は願っている。貴君が待ってくれている、筆写が間に合わなかったせいでドデールに託せなかった2つの作品[『荘厳ミサ曲』第9曲『復活(と再臨)』全集CD13(9) YouTube: resurrexit berlioz 等]を、持っていくつもりだ。では、さようなら。来月8日か10日には、貴君から手紙を貰えるものと思っている。必ずそうしてくれたまえ。
君の友。(了)[書簡全集97]